熱中症だけではない

2. 過酷な気象条件

大阪の夏は暑い。熱中症に注意か喚起されているが、それだけではない。開幕初日の悪天候でそれが露呈した。この日の午後は風雨が激しく、気温は下がり、ずぶ濡れの身体から容赦なく熱を奪う。

大阪・関西万博2025 会場の夢州ゆえの問題がある。風雨や雷についてだ。大阪湾に突き出たところで、周囲にビルや建物が無いので、とにかく風が強い。また落雷の危険も大きい。埋め立ての地面は水を吸わず、ちょっとした雨でも通路が水浸しとなる。

会場内でいちばん高いところは大屋根リングの上。金属製の手すりが避雷針の役割となっているが、人間の頭はそれよりも高い。雷雲が近づくと大屋根からは降ろされる。また会場中央の静けさの森付近も退去を促される。

大屋根リングの上は見晴らしがよく芝生もあって(そのため蚊などの虫が居るらしい)、天気が良ければ心地よい。しかし「大屋根」には屋根が無い。(清水寺の大舞台には屋根がある。)日差しを遮るものはいっさい無いし、雨よけも無い。風が強く、傘は役に立たない。

大屋根下は日陰になっって、風通しはよいので、晴天のときはここを歩くのが良いだろう。ベンチもたくさんある。しかし雨よけにはならない。雨天のときはたいてい風も強いからだ。

会場内にベンチはたくさんあるが、日よけ、雨よけが少ないと指摘された。急遽大型パラソルが用意されたのだが、強風のときはすべて畳まれる。

会場内にたくさんあるベンチも雨があればすべて濡れている。風雨が重なるときは傘は役に立たないので、レインコートは必携。濡れたベンチにもそのまま座れる。ただ、夏場は蒸し暑いだろう。

夢州への交通は橋とトンネルがそれぞれ1本。強風で橋が通行止めに、豪雨でトンネルが水没すると、詰んでしまう。

4月22日午後9時半から1時間ほど、車両故障とかで地下鉄が運休した。万博帰りの人が4,000人ほど待たされたという。代替手段はなかなか無い。


Posted on 1 May 2025, 12:58 - カテゴリ: 万博
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危険がいっぱいの埋立地

1. メタンガスだけではない

大阪・関西万博2025 会場の夢州(ゆめしま)はゴミを埋め立てできた島。地下のゴミが腐敗し、メタンガスが発生する。昨年(2024年)3月に爆発事故があった。その後もメタンガスは出つづけており、開幕寸前の4月にも爆発下限値を越える濃度がマンホールから検出されている。西ゲート付近。トイレやキッチンカーなども出ているが、早々に通りすごそう。
会場内は火気厳禁のはずが、ライター持ち込みできるというのは危うい。

メタンガスだけではなく塩化水素やダイオキシン、フッ素化合物など有害物質も何でもあり。地表約2m盛土がされているが、会場建物の基礎工事でどうなったか定かでない。

ところで会場中心付近の「静けさの森」付近は猛毒のヒアリなど害虫が生息しているおそれがあるので、ここもさっさと通り過ぎるのがよさそう。


会期中催される噴水ショーは真水ではなく、会場内の池の水を使っている。ここはもともとさまざまな有害物質を含む汚水だったが、開幕前にきれいな海水に入れ替えている。池の底はコンクリートを打っているが、工期が短かったため、その下の汚泥を完全に遮断できているか不安がある。
噴水ショーのさい、水しぶきが観客にかかると少なくとも塩分を含むからたまったものではない。近づかないほうがよいが、風で運ばれてくる。近くの落合氏のシグネチャパビリオンの金属部分がさび始めているという。
強風のさいは噴水ショーやドローン・ショーは中止される。


Posted on 25 Apr 2025, 2:05 - カテゴリ: 万博
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万博はサバイバル・ゲーム

大阪・関西万博2025へ行くのはたいへんハードルが高い。サバイバル・ゲームに等しい。

辛坊治郎氏「メタンガスで爆死するリスクを犯しても行くべき」
と、あるようにリアルで生死を掛ける。そのハードルとは…。

1. メタンガス
2. 過酷な気象条件
3. 食料と給水
4. 情報戦争

じっさいに行ってみた経験から、これらについて伝えたい。先に結論。行くのはよいが、それなりの覚悟が要る。お年寄りや小さいお子さんなど体力が無ければ行くのは危険。また遠方の方々は費用が嵩むのでおすすめできない。


Posted on 25 Apr 2025, 2:09 - カテゴリ: 万博
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赤字国債

私は「経済音痴」なのかも知れないが
・「失われた30年」が赤字国債をバンバン発行していた時期と一致していること
・ここ数年に軍事費の急拡大と、円の価値が下落しインフレ進行
この2つの事実を知っている。国債発行残高の推移(財務省HPより)

防衛費当初予算ベースの推移(日本共産党HPより)

Posted on 9 Mar 2025, 1:21 - カテゴリ: 経済
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熊野街道のルート(2)

熊野街道の堺市内ルートの続き)

伝履中天皇陵の西側を通るルート… 私はこれに与できない。仁徳陵と履中陵の間はかつて低湿地。ここに土を盛り、造成したのが現在の大仙公園となる。現在の日本庭園の西を走る道路はその時に作られたもので、 造園前の地図にこれはない。

代わりに公園内に旧道が残っている。南下して公園を出ると自動車道となる。かつて路線バスも走っていたこの道路は上神谷(にわだに)街道として知られている。道路は周囲の土地とは一段高くなっている。これは人工的に積み上げられたとしても、西側の段差を見るともともとそういう地形だったのかもしれない。この道を辿ると履中陵の東側に出る。

このことに気づいた研究者もいるが[3]、このまま進むと JR阪和線の踏切を超えたところで急な下り坂となり、現在の泉北1号線、百済(くだら)川にぶつかる。これは困った。


図2. 伝仁徳陵から神石市之町まで(赤い太線が私の提案)



百済川を渡ったとしても、その先大鳥大社までに石津川も渡らなければならない。踏切を渡らず阪和線沿いに歩いても川を2度渡るのは同じ。それは嫌なので百済川と石津川の合流点より下流ならば渡河は一度で済む。合流地点の左岸に神石市之町(堺市西区)がある。市が立つのは主要街道と川の交差点近くが多い。人流、物流に合った立地だろう。立派な橋が架かっていなかった時代だと、もともと人が溜まる場所だ。

そこで上神谷街道を辿って、JR 阪和線の踏切は渡らずに神石市之町を目指す。それを図中赤線で示した。

JR阪和線は昭和初期の開通で、上野芝駅を作り周辺に住宅地を開発した。そのために昔の道の痕跡は失っているが、地形を考慮すれば概ね見つかる。

[3]松原右樹「をぐり街道の風景」(「まぼろしのをぐり街道」1996 に所収)

Posted on 12 Oct 2023, 22:46 - カテゴリ: 郷土史
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