感染症と百舌鳥精進

新型コロナの感染が広まる中、中国で宅配は戸口に荷物を置き、客とは直接対面しないなどの様子が伝えられている。それで思い起こされたことがある。以前に紹介した百舌鳥精進

百舌鳥地域の旧家では正月のおせち料理に肉や魚を入れない(写真)。また家に篭もって外出を避け、訪問客とも喫食を同じにしないなどの風習が伝えられている。これは流行病(はやりやまい)を避ける行動が記憶されたものではなかろうか。


別のニュースでは奈良の春日大社で悪疫退散特別祈願が始められたとか。春日大社は藤原氏の氏神。奈良時代に疱瘡(天然痘)の流行があり、藤原四兄弟が相次いで亡くなるということがあった。彼らの女兄弟に聖武天皇の皇后となった光明子がいる。百舌鳥八幡宮の隣にある光明院はこの光明子が創建したものと伝えられている。また百舌鳥八幡宮の主祭神のひとつに春日大神が連ねられている。

光明院と百舌鳥八幡、百舌鳥精進、これら3つは百舌鳥地域に残された、奈良時代の流行病の記憶・痕跡ではないだろうか。


Posted on 6 Apr 2021, 13:01 - カテゴリ: 郷土史
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