中国で人件費高騰の理由
日本の人件費は高く、人件費の安い中国に工場を建てることが流行った時期がある。その中国も人件費が上がってきて、いまはベトナム、これからはミャンマーなどが有望視される。なぜ中国での人件費は上昇したのか。需要と供給で説明することを試みるより、中国へ世界からの企業進出のおかげで中国人の生活水準が上がったと説明するほうが早いだろう。
さて日本では社会保障費の増大で財政は逼迫。増税するか社会保障を縮小するか……という議論もなされている。「税と社会保障の一体改革」がそれ。
しかしさきに見たように消費税増税しても税収が増える見込みがない。消費税増税に先行して大企業減税を実施するなど、財務省には財政赤字を改善しようとする気が見えない。
じつは政府の財政赤字は意識して作られたものではないかという気が私はしている。そのことはさておき、もし財政赤字を改善するのが目的ではないとしたら、生活保護基準引き下げなど社会保障削減の本当の狙いは何なのか?私の推測の楽しみは続く。
想像するに日本の生活水準を全般的に引き下げることそのものが目的なのではないだろうか。
日本国憲法第25条に「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とある。この「最低生活」を、贅沢言わず辛うじて生命を繋ぐギリギリまで下げ、それと近い低所得者層をたくさん作る。そうすれば日本での人件費も安上がりになって、国内での企業活動も楽になる。……そのような絵を描いているのではないかと。このデフレ不況、高失業率の下で公務員の人員削減や賃金カットも、そのシナリオならば理由が付く。
しかし、このシナリオは成功しない。続きはこちら。
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