「即時原発ゼロ」は非現実的?

「即時原発ゼロ」は現実的なのだろうか。電気料金の問題、原発立地の地方経済は?などなどの不安を抱く人も多い。

思い起こして欲しい。今年の夏、原発がなくても電力は足りていたことを知って、私たちは「いますぐ原発ゼロ」に確信を持った。
そのことで生じる副次的な問題は先刻承知の上だった。「少々電気代が上がっても我慢できる。省電力が必要ならば頑張る。」そういう気持ちだったはず。

お盆過ぎには持っていたその確信が、なぜ揺らいだのか。
9月に起こった一連の動き、アメリカや財界の横槍、これとぐるになったマスコミのキャンペーンをさきの記事に書いた。

総選挙にあたって各政党は10年後、20年後あるいは30年後なのか、原発をしだいに「フェードアウト(!?)」させようとする政策を掲げている。そんなに悠長でいいのか。

なによりも福島第1原発の事故はいまだ収束せず16万人が避難生活を強いられ、放射能はいまも毎日漏れ出ている。
また、安易に原発再稼働すると10年以内に再び福島第1のような過酷事故が起きると、原子力委員会が試算していた。
もし無事に運転できたとしても、核のゴミは増え続け、各発電所にある使用済燃料置き場は6年で満杯となる。

「しだいに」というのはすなわち原発を再稼働することであり延命することだ。原発利権を延命し、国民の、いや人類の命を縮めてどうするのか。

10年後、20年後などという政策を掲げるのはすなわち「いますぐ原発をゼロに」という国民の決意を削ぐ原発利権者、支配層のキャンペーンに与するものだ。それらの政策を掲げる政党は、けっきょく原発利権者、支配層に飼われているのだということを自白しているようなものだ。

参考リンク:
首都圏反原発連合による脱原発「あなたの選択」プロジェクト

Posted on 28 Dec 2012, 19:39 - カテゴリ: 原発
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