自衛隊の主任務

20年前の阪神淡路大震災で自衛隊の救援活動はスムースにいかなかった。自衛隊の災害派遣は県知事の要請がなければならない。しかし県知事自身も自宅で被災しており、県庁に行けない状況。要請には時間が掛かった。

正式要請も無く防衛大臣からの命令も無い中、伊丹駐屯地は連隊長の判断で出動、阪急電車伊丹駅へと向かった。列車は脱線し、駅舎は1階部分が完全に崩壊していた。この光景を目の当たりにし、隊員たちは呆然と立ち尽くした。


(写真:崩れた阪急電鉄伊丹駅駅舎と脱線した阪急電車=1995年1月17日、兵庫県伊丹市/時事通信)

震災後のテレビ番組で、自衛隊による救援活動が十分でなかったことが話題となった。コメンテータたちの吊し上げに遭い、自衛隊の広報担当者も最後にキレて、こう叫んだ。

「崩壊した建物のガレキが積み上がっている、あの状況下で救出活動をしろと言われても、私たちにはそのための機材もありませんし、そのような訓練も受けておりません。」

そう。みんな都度かってな解釈をしようとするが、災害派遣は自衛隊の主務ではなく、あくまで例外。

自衛隊は人を殺すのが主任務で、人の命を救うことではない。

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Posted on 17 Jan 2015, 16:56 - カテゴリ: 国防軍
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