占領憲法
安部首相率いる自民党は現行憲法9条を改訂して防衛軍を作ろうとしている(自由民主党)。しかし日米同盟の下で密約によりその「防衛軍」は米軍指揮下に入ることになっている(赤旗)。いっそのこと「日本国は米国に守ってもらう」と憲法に書き込めばどうか。そうすれば米軍基地もオスプレイも合理化できる。(写真は 2012年11月2日付 しんぶん赤旗 より)
戦後日本を占領統治した米国が日本の軍事力を奪う代わり「日本は米国が守る」という憲法を作っても良かったのかもしれない。しかしそれはできなかった。極東委員会との間の事情は前記事を参照いただこう。さきの戦争は日独伊枢軸国に対する連合国の戦争であり、その目的は領土の奪い合いではなく対ファッショという名分があったからだ。
なのでどうしたかというと、それは憲法には書かず、日米安保条約(1952年4月28日発効)で日本の軍事占領を事実上恒久化したのだった。現行憲法を「占領憲法」と呼ぶのならば、その条項は第9条ではなく、第98条第2項にある。
〔憲法の最高性と条約及び国際法規の遵守〕
第98条この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。(日本国憲法。強調は引用者)
憲法と条約とどっちが優位なのかあいまいなところだが、日米安保条約は憲法を超越した存在として、いまも日本を事実上米国の占領下に置いているのが実態ではないだろうか。
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