ハイパーグリッド設定済み

Opensimを本家からダウンロードするとスタンドアロンで立ち上がるよう設定されています。それからハイパーグリッドの設定を行うのは煩雑なので、はじめからハイパーグリッド設定済みのバイナリを用意しました。
Shinobar World ダウンロードのページから
opensim-0.9.2.2-hyper.zip をダウンロードしてください。
展開してそのままでも本家版と同じくローカルのスタンドアロンとしても動きます。

ハイパーグリッドの設定
必要な設定は OpenSim.uni の冒頭の [Const]部分に集めてあります。
BaseHostname = "127.0.0.1"
PublicPort = "9000"
DefaultRegion = "Welcome_Area"
GridName = "the lost continent of hippo"
GridNickName = "hippogrid"

BaseHostname をLAN内アドレス(127.0.0.1 や 192.168.xx.xx など)ではなく、外部からアクセスできるグローバルIPあるいはホスト・ドメイン名に変更してください。
DefaultRegion は最初に作るリージョン名(opensimを最初に機動したときに聞かれる)です。ただし空白は下線に置き換えてください。この例で Welcome_Area はリージョン名"Welcome Area"を意味します。
GridName はビューアーに登録したときに表示されるグリッド名です。

opensim起動後の設定
初めて起動すると、最初のリージョンの名前などを聞かれます。OpenSim.ini で設定した DefaultRegion名。ただし下線を空白に替えて入力します。
External host name には OpenSim.ini で設定した BaseHostnameを。ただしVPSなどグローバルIPの場合は SYSTEMIP そのままで。
New region name []:(リージョン名を入力)
RegionUUID [xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx]: (そのまま)
Region Location [1000,1000]: (そのまま)
Internal IP address [0.0.0.0]: (そのまま)
Internal port [9000]: (そのまま)
Resolve hostname to IP on start (for running inside Docker) [False]:(そのまま)
External host name [SYSTEMIP]: (外部からアクセスできるホスト名。ただしVPSなどグローバルIPの場合は SYSTEMIP そのまま)

次に最初のEstate名を尋ねられます。こだわりがなければそのまま。
New estate name [My Estate]:

最初のアバター。このEstate、Regionのオーナーになります。
Estate owner first name [Test]: (自分で決めた名前)
Estate owner last name [User]: (自分で決めた名前の苗字にあたる部分)
Password: (自分で決めたパスワードを入力)

Email: (そのまま)
User ID [yyyyyyyy-yyyy-yyyy-yyyy-yyyyyyyyyyyy]:(そのまま)




(初稿:4 Jun 2024, 17:54)

Posted on 9 Jun 2024, 18:05 - カテゴリ: opensim
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自前SIMでJPマネーを使う

JOGのメインランドではマネーサーバーが稼働しており、アバター間で仮想通貨(JP)をやりとりできます。と言っても現金化できないのであくまでお遊び。

自前でopensimを立ち上げてJOG内のSIMのひとつとするとき、マネーサーバーが無くてもJP0での販売はできます。ゲームセンターを作りたいとか、チップをあげるなど、JPが使えると遊びの幅が拡がります。

JOGメンバーの えくす さんが JOG用のOpenSim0.9.2.2リリース版バイナリーを公開されています。これにはマネーサーバー接続するためのモジュールは省かれています。
本記事ではえくすさんのものをベースにJOGマネーサーバーに接続する方法について記します。

えくすさんのバイナリはJOGフォーラムから。
https://www.jogrid.net/wi/mod/forum/discuss.php?d=1798
あるいはこちらにも。
http://shinobar.server-on.net/opensim/downloads/opensim/
opensim-0.9.2.2-jog.zip を入手。

とりあえずSIMを立ち上げます。その手順はJOGチュートリアル(応用編)に譲り、ここでは省略します。

JOGマネーサーバーへの接続は許可制になっています。さきのJOGチュートリアルに
デフォルトではマネーサーバは使用出来できません. マネーサーバを使用したい場合は,ご相談ください.

と、あります。申請して許可を得ると認証ファイルを送ってくれます。

JOGのサイトにマネーサーバーの情報は少ないので、次のサイトを参照します。
OpenSim/MoneyServer

マネーサーバー接続するためのモジュールは OpenSim.Modules.Currency.dll です。
https://www.nsl.tuis.ac.jp/svn/opensim/opensim.currency/trunk/
から→ release/0.9.2/bin/ と辿って OpenSim.Modules.Currency.dll を入手し、opensimサーバーのbinディレクトリに入れます。
また JOGから送られてきた認証ファイルも同じ binディレクトリに入れます。

あとは OpenSim.ini の設定です。[Economy]セクションのところ。
こちらを参照ください。

私の設定です。
[Economy]

; the economy module in use
; To use other modules you need to override this setting
; economymodule = BetaGridLikeMoneyModule

; the url of the economy service.
; this must match the grid economy setting (also known as helperURI or CurrencyServer, etc)
; economy = https://the.currency.machine.fdqn:port/folder/folder...

;# {SellEnabled} {} {Enable selling for 0?} {true false} true
; The default economy module only implements just enough to allow free actions (transfer of objects, etc).
; There is no intention to implement anything further in core OpenSimulator.
; This functionality has to be provided by third party modules.

;; Enables selling things for $0. Default is true.
SellEnabled = true
EconomyModule = DTLNSLMoneyModule

CurrencyServer = "https://jogrid.net:8008/"
EconomyModule = DTLNSLMoneyModule

ClientCertFilename = "*****.p12"
ClientCertPassword = ""

;CheckServerCert = true
;CACertFilename = "jogrid_cacert.crt"

;
;; Avatar Class for HG Avatar
;; {ForeignAvatar, HGAvatar, GuestAvatar, LocalAvatar} HGAvatar
;; HG Avatar is assumed as a specified avatar class. Default is HGAvatar
;; Processing for each avatar class is dependent on Money Server.
HGAvatarAs = "LocalAvatar"


;# {PriceUpload} {} {Price for uploading?} {} 0
;; Money Unit fee to upload textures, animations etc. Default is 0.
; PriceUpload = 0

;# {PriceGroupCreate} {} {Fee for group creation} {} 0
;; Money Unit fee to create groups. Default is 0.
; PriceGroupCreate = 0

"*****.p12"のところは送られてきた認証ファイルの名前を入れてください。
HGAvatarAs = "LocalAvatar"
は他所のグリッドからの来訪者もJOGのアバターと同様に扱う設定です。Dejimaもこの設定ですが、他のメインランドでは他のグリッドのアバターはJPが使えない設定となっています。そうすると JP0の商品であっても購入できなくなるので注意。

(初稿:6 Apr 2024, 23:23)

Posted on 17 May 2024, 23:15 - カテゴリ: opensim
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スタンドアロンでOpenSim

本ブログ記事「オープンシムとは」で紹介しているリンク「自分のSIMを作る」(第3の人生 2)にはOpenSimによる仮想世界の構築が解説されています。しかし最近の状況では一部修正しなければならないことがあります。

1. OpenSim.Ini の修正
http://opensimulator.org/ で公開されている最新版、この記事執筆時点で 0.9.2.1 ですが、これを使ってスタンドアロンで運用するには OpenSim.ini を修正する必要があります。(追記:0.9.2.2 で改善されており、修正は必要ありません。)

冒頭部分の [Const] セクションにある
;# {PublicPort} {} {PublicPort} {8002 9000} "8002"
PublicPort = "8002"

となっているところ、PublicPort を 8002 から 9000 に変更します。
;# {PublicPort} {} {PublicPort} {8002 9000} "8002"
PublicPort = "9000"


2. FireStorm viewer への追加登録
昔の記事では FireStorm ログイン画面のGridを選択で localhost を選ぶように指示されていますが、最近の FireStorm に localhost は登録されていません。あらたに追加登録しなければなりません。
OpenSim サーバーを立ち上げた状態で
FireStorm 環境設定の Opensimタブで localhost:9000 を登録します。
登録されてもグリッド名に localhost は現れません。なぜか「the lost contient of hippo」(失われたカバ大陸?)と表示されます。これを選択すればOKです。

(初稿:31 Jan 2023, 13:21)

Posted on 29 Apr 2024, 11:40 - カテゴリ: opensim
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ストリーミング・サーバー

さきに「ねとらじで土地音楽」という記事を書きました。手元にある音楽ファイルを「ねとらじ」に送ってSecondlifeや OpenSimで土地に音楽を流すものでした。

今回は「ねとらじ」に相当するストリーミング・サーバーを自前で立てるというものです。共用の「ねとらじ」ではなく自前ですので、他人に気兼ねなく広い帯域を占有することもできます。

前提として、自宅PCあるいはVPSでLinuxベースのOpenSimあるいはWebサーバーを立てているか、その経験があるものとします。そうでなければハードルは高いでしょう。「ねとらじ」を利用しつづけることも選択肢です。

icecast2 と ezstream をインストールします。Ubuntu系であればインストールは簡単でしょう。

icecast2 は root で走らせることができません。icecast というユーザーとグループを作成します。ログは標準で /var/log/icecast2 に書き出されます。このディレクトリを作成し、ユーザー icecast の所有とします。このことを行うスクリプトを作成しました。設定ファイル icecast.xml と ezstream.xml の雛形と、著作権フリーの音楽ファイルを同梱したものを用意しました。ダウンロードのページから mycast.zip をダウンロードしてください。

mycast.zip を、パピーリナックスなら /mnt/home で、その他の場合は /home/hogehoge(hogehogeはユーザー名) で解凍してください。

解凍してできた mycastフォルダの中に mycast というスクリプトがあります。/usr/local/bin などパスの通る場所にシンボリックリンクを張ってください。パピーの場合は /root/my-applications/bin など。

/mnt/home に置いた場合は、このまま仮想ターミナルで起動します。
mycast

ただし mycast は初回のみroot権限が必要です。パピー以外のたとえば Ubuntu Linuxなどでは sudo を使って
sudo mycast

2回目から sudo は必要ありません。

このあとブラウザで http://localhost:8000/stream にアクセスすれば、琴の音が聞こえるはずです。

ストリーミングの停止は
mycast stop


/mnt/home 以外の場所に置いた場合は、解凍した mycastフォルダの中にある ezstream.xml をエディタで開き、次の部分のパスを修正してください。
<filename>/mnt/home/mycast/koto.mp3</filename>


以上が無事できたら、icecast.xml の
<hostname>localhost</hostname>

の localhost の部分を外部からアクセスできるホスト名あるいはグローバルIPに変更してください。ezstream.xml内にある locakhost はそのままで。あとはルーターのポートフォワーディングで TCP 8000 をサーバーのPCのLAN IP に転送設定するだけです。

音声ファイルの交換は、ezstream.xml を修正してください。

(初稿:29 Dec 2022, 20:05)

Posted on 31 Dec 2022, 8:46 - カテゴリ: opensim
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Vivoxでボイチャ

追記 ----------------------------
Vivoxの Free Virtual Voice server は2021年5月25日をもって新規登録を停止しています。いずれサービスは全面停止される模様。

Vivoxからのメール原文
--------------------------追記おわり

Shinobar Annex リージョンで設定をしました。FireStormビューアーの最新版は FreeSwitchをサポートしていないらしく(FreeSwithのサポートは FS 6.0.2 まで。)、JOGでのボイチャはできません。代わりに Vivoxを使えとのこと。Vivoxは非商用に限って無料のボイスサーバーを提供していますが、許可が必要です。

Vivoxでボイチャをもとちゃさんが書いてくれていました。記事前半部分の申請方法が変わっています。担当者へメールを送るのではなく、Webページから申し込みます。

ステップ1 シェアサーバーの利用申請
Vivoxのページに「アカウントを作成する」がありますが、その必要はないようです。サーバー利用申請は別のフォームになります。「vivox opensim」で検索すると、次のページが見つかります。
Vivox | Free Virtual World Voice Service
メールアドレスとともに実名や実住所の入力が必要。個人の場合 Organization は不要です。

vivox.comから「Confirm your request for Vivox Free Virtual World Voice Service」というタイトルのメールが届くので、その中にあるリンクをクリックして申請は完了です。


申請してもすぐには許可が下りません。1週間ほどして「Credentials for Vivox Free Virtual World Voice Service for ...」のタイトルでボイスサーバーにアクセスするのに必要な情報が送られてきます。この情報は他人への口外が禁止されています。Free(no cost)であって、無料ではあるが自由ではありません。

ステップ2 Opensimサーバーの設定
OpenSim.Iniを修正。[FreeSwitch]セクションをそっくり削除、代わりにメールにある[VivoxVoice]のセクションを追加します。
[VivoxVoice]
enabled = true
; vivox voice server
vivox_server = www.*****.com
; vivox SIP URI
vivox_sip_uri = *****.com
; vivox admin user name
vivox_admin_user = *****-admin
; vivox admin password
vivox_admin_password = *****

以上の修正が済んだら Opensimサーバーを再起動。

ステップ3 土地・不動産の設定
SIMにヴューアーでログインして、「世界」→「土地/不動産」の「不動産」タグをひらいて「ヴォイスチャットを許可」にチェック。「土地情報」の「サウンド」タグで「ヴォイスを有効にする」にチェック。

ステップ4 FSビューアーの設定
ツールバーの「アバター」→「環境設定。
「サウンドとメディア」→「ボイス」タブでボイスチャットを有効にする」にチェックを入れる。
「入力・出力機器」をクリックし、機器選択。入力の選択が正しければ、マイクに向かってしゃべるとレベルメーターに音量が表示されます。ボリュームを調整します。


参考リンク
OSgridでヴォイス by もとちゃ
OSGのVivoxチュートリアル(英文)
Kiteky Gridでボイスチャットを有効にするビューアーの設定(英文)

(初稿:29 Mar 2021, 13:57)

Posted on 9 Jun 2021, 10:23 - カテゴリ: opensim
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