カゴヤVPSでSIMを立てる

シノバーSIM群は自宅サーバーで運用していますが、このたびVPSを借りることにしました。その手順をメモしておきます。

こんどのJOGツアーは Canyonにやって来ます。自宅サーバーで専用に当てられるPCが無いことと、ネット環境も心配なのがVPSを借りる理由です。カゴヤVPSの料金は日割りなので、こういったイベント用に適しています。

カゴヤVPSでSIMを立てることは、もとちゃさんが丁寧な記事を残してくれています。
KAGOYAクラウドVPS
KAGOYAクラウドVPSその2

(2024-05-02 追記修正)カゴヤでは Open VZに代わって KVMというサービスを主力にしています。最小プランはCPU1コア、メモリ1GB、SSD25GB。小さなSIMならこれで充分です。プランの変更はインストールのやり直しも無く移行できます。SIMが賑やかになって不足を感じるようになったらスペックをあげることもできます。

手順項目の前半は以下のとおりです。
1.カゴヤVPSの申し込み
2.ログイン用認証キー作成
ここまでは費用は発生しません。もとちゃさんの記事にしたがって進めてください。ユーザーIDとパスワードを知らせるメールと、作成した認証キーは大切に保管しておいてください。

3.インスタンス作成
インスタンスの作成が、じっさいにVPSを借りることになります。インスタンスを削除することが返却にあたり、費用はインスタンス作成から削除までを日割で計算されます。

コントロールパネルから「インスタンス作成」をクリックすると、KVMと OpenVZが選べるのでタブで KVMを選んでください。もとちゃさんは UbuntuのLAMPパックを選んでいますが、私は Ubuntu 14.04 32bit の最小構成としました。(2024-05-02 Ubuntu 22.04 としました)また、ログイン認証キーにあらかじめ作成したものを選びます。

4.SSHログイン
4.1 hostsファイルの編集
SSHやFTPでアクセスする IPアドレスは、カゴヤVPSのコントロールパネルのインスタンス一覧で確認できます。たとえば 123.45.67.89 など4組の数字の並びです。これをこのまま使ってもいいのですが、めんどうくさいので、自宅PCの hostsファイルに登録しておきます。Linuxでは /etc/hosts をテキストエディタで開くと、次のような記述があるでしょう。
127.0.0.1 localhost

これに次のような1行を書き加えます。
123.45.67.89 kagoya

これで数字の羅列の代わりに kagoya というホスト名が使えます。
Windowsの場合、 hostsファイルは C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts あたりにあります。(参考ページ)

4.2 認証キーの準備
保存してあったログイン認証キーを、私の場合 kagoya.key という名前で保存してあります。このファイルをカレントディレクトリにコピーしておきます。カレントディレクトリは普通 /home/ユーザー名。Puppy Linuxでは /rootになります。コピーしたキーファイルのパーミッションを 400にしておきます。
chmod 400 kagoya.key


4.3 ログインする
カゴヤVPSのコントロールパネルからインスタンスを起動します。
自宅PC上で仮想端末を立ち上げ、次のコマンドを打ちます。
ssh -i kagoya.key root@kagoya

ログインして良いかどうかを聞かれ、Yesを返すと、パスワードを聞かれることなく VPSに繋がるはずです。

WindowsやMacの場合は、もとちゃさんのブログカゴヤのマニュアルを参照してください。

おまけ:IPアドレスが変更されたら
作成したインスタンスを削除し、インスタント作成からやり直しすると IPアドレスが変わります。 hostsファイルを使う場合は、これを書き直さなくてはなりません。またホスト名でSSHログインしようとすると、「何かおかしい」と文句を言われます。この場合は古い記録を次のコマンドで消し、やり直します。(参考ページ)
ssh-keygen -R kagoya


5.ユーザーの作成
当初 rootにはパスワードが無いので、これを設定します。
passwd root
自分で決めたパスワードを2回入力します。


rootの他に非特権ユーザーを作成します。
adduser ユーザー名

rootのものとは別に(同じでもいいけど)ユーザーのパスワードを決め、入力します。
パスワード以外にいろいろ聞かれますが、空白のままでいいでしょう。
いったん exit でSSH接続を切ります。

今後はこのユーザー名でログインすることとします。
ssh ユーザー名@kagoya
ユーザーのパスワードを入力します。

必要なときに suコマンドで rootになって作業します。
su -
rootのパスワードを入力します。

exit でもとのユーザー名に戻ります。2回目の exit でSSH接続を切れます。

このあと、必要なソフトのインストール、ファイアーウィールの設定をします。……
VPSでSIMを立てる 2
VPSでSIMを立てる 3

(初稿:18 Jun 2018, 13:27)

Posted on 2 May 2024, 17:05 - カテゴリ: VPS
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