radioactive

原発は危なすぎる

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IV. 核燃料サイクル (続き)

核燃料サイクルはともかく、いずれにせよ残る放射性廃棄物をどうするのだろうか。

行き場の無い放射性廃棄物

使用済核燃料を再処理するにしてもしないにしても、ここから出る放射性廃棄物の最終処分先は決まっていない。また今回の福島第1原発事故による放射能を除染して出る廃棄物はどこへ持っていくのだろうか。

いま人類は放射能を安全に処理する術を持っていない。ならばどうするか……。

2つの方法


2つの方法がある。

  1. 宇宙戦艦ヤマト
    いま地球の人類がそれを処理する技術を持っていないとしても、広い宇宙のどこかにはそれを処理する技術があるかもしれない。
    イスカンダル星に「コスモクリーナーD」と呼ばれる装置がある。 それを取りに行った宇宙戦艦ヤマトの無事の帰還を祈る。これが一つの方法。
  2. タイムカプセル
    いま地球の人類がそれを処理する技術を持っていないとしても、我々の孫か曾孫かやしゃ孫か、遠い将来にはその技術が開発されるかもしれない。 その時までタイムカプセルにして埋めておく。

笑い事ではなく、このタイムカプセル作戦がいまもっとも有望とされている。 地中深く300mあたりに放射性廃棄物を埋めてしまおうというものだ。

capsule

「幾重ものバリア」。どこかで聞いたこのような話を信用できるだろうか。 如何にステンレスといえども何十万年も錆びずに残るものなのだろうか? 何十万年も安定した岩盤、地層がこの地震国日本のどこにあるのだろうか?

タイムカプセルの問題点は、どこに埋めたか忘れられてしまうということだ。 忘れられるのはまだいい。 はるか未来の人類が、「地中になにかあるらしい」ということで好奇心から掘り出すかもしれない。 そのときに「これは放射性物質で、たいへん危険」と日本語や英語で書いて置いたとして、その時代にその言葉が分かるのだろうか。 ……冗談ではなくまじめに議論されているという。


攻殻機動隊

漫画『攻殻機動隊』に登場する「日本の奇跡」、放射能汚染除去技術の開発こそが、いまいちばん必要なのかもしれない。

Wikipediaより: 日本の奇跡(にほんのきせき)は、『攻殻機動隊』及び『アップルシード』に登場する架空の用語の1つで、大日本技研(後のポセイドン・インダストリアル)が開発したマイクロマシンによる放射能除去技術とされる。この技術により、日本が驚異的な戦後復興を遂げるに至ったという想定になっている。


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