ファイルサーバーを用意して、これからネットワークを通じて別のパソコンにLinuxをインストールする方法、 その後編です。
さきの記事では起動に必要なファイルを tftp サーバーから供給し、 パピー・リナックスをRAM上で走らせることができました。 これを内蔵ハード・ディスクやUSBメモリにインストールできるように サーバーの環境を整えます。
Puppy Linuxのインストールに必要なファイルは ネットワーク・ブートのときに tftp サーバーから供給されています。 しかしそれらのファイルはローカルに残されていません。 内蔵ハードディスクなどにインストールしようとすると、これらのファイルを再び取得しなければなりません。
もういちどtftpで取得すれば良いようなものですが、tftpというのはディレクトリが読めないなど、めんどうです。 そこで他の手段でもファイルを供給できるようにします。
ネットワークからファイルを供給する手段には次のようなものがあります。
これらのうちnfsはPuppy Linuxではサポートしていないので、使えません。 その代わりPuppy LinuxではWindows共有を使うのは便利になっています。 供給側がWindowsですと必要なファイルを集めたフォルダを単に共有に設定すれば良いだけですし、 Linuxの場合も sambaによることができます。
さきの記事ではサーバーにLinuxを使用し、/var/ftp/pxeboot/puppy ディレクトリにそれらファイルを集めておいたのでした。 これを sambaを使って公開します。 すでに sambaサーバーを動かしているなら、設定は簡単です。 サーバーの /etc/samba/smb.conf に次の内容を追記し、sambaサーバーをリスタートします。
[pxeboot] comment = install files path = /var/ftp/pxeboot guest ok = Yes
これで /var/ftp/pxeboot 以下が見えるようになります。 Puppy Linuxの他のバージョンや、他のLinuxのインストール用ファイルなども、 この下にディレクトリを作って置いておけば便利でしょう。
Puppy Linuxからこれらを見るには、 デスクトップ上の「マイネットワーク」アイコンをクリックします。 順に辿れば、サーバーの pxeboot、またその下のディレクトリが見えるはずです。 これは Puppy Linuxのファイルシステムの /opt/fusesmb 以下のディレクトリにマウントされています。