馬車馬のように

「馬車馬のように働く」という言葉があるが、じつは馬車馬は1日に8時間以上は働かせない。それ以上働かせると寿命が短くなるから。

ある人が言った。
「この国では、過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない。」
私はいつも思うが、残業を規制すれば 4%程度の失業率など一気に解消する。

日本でのメーデーは 1920年が初回(写真)。戦時下の中断を経て今年は第84回目となる。



メーデーはシカゴなどで8時間労働制を要求した闘いがその始まり。いまやそれが当たり前になっている世界で、ILO第1号条約(8時間労働制)をいまだ批准しないわが国では長時間労働がまかり通っている。世界の趨勢に対して日本はどのくらい遅れているのか。

シカゴで8時間労働制を要求してストライキに立ち上がったのが19世紀末の1886年。ソ連で8時間労働制が定められたのが 1917年。ILOが第1号条約(8時間労働制)を採択したのが 1919年。

日本は戦後の1947年、労働基準法で原則8時間労働としたが、その36条で労働組合もしくは「労働者の過半数を代表する者」と協定すれば、これをほぼ無制限に延長できるとした。21世紀のいまも、あらゆる職場で過労死するほどの長時間労働が蔓延している。じっさいこの国は世界から1世紀以上遅れている。これがGDP世界第3位を誇る国の実態。

参考リンク:
1.労働基準法
2.1919年の労働時間(工業)条約(第1号)(ILO駐日事務所)
3.ILO一号条約 日本が批准していないのは?(赤旗 2003.4.23)


Posted on 1 May 2013, 22:52 - カテゴリ: 経済
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